今日は川下り。天気が気になります。でもロンドンの天気予報はいつも”晴れのちくもり時々雨” なのです。あてにはなりません。雨は降らない、と自分に言い聞かせて、チャリングクロス埠頭へと向かいます。 グリニッジ埠頭までの片道約４０分の遊覧です。船に乗り込んですっかり天気のことなど 忘れてしまって鼻唄混じりのその時！雨がポツ、ポツ、まわりの人々がいっせいにヤッケを 着始めたのには驚きました。どこのテレビ局の天気予報を聞いてきたんだろう？みんな当り前 の顔です。そう、川下りにヤッケは必需品なのです。先頭に陣取っていた私たちでしたが、しかたなく 屋根のある方へ移動しました。引っ込んでまもなく出発の合図があり、船が動き出したのと同時に、 雲が切れて青空がのぞき、な〜んだ、そのまま先頭にいればよかったんだと見ると、ロンドンっ子 たちが先頭にいて、はしゃいでいます。なんだかやられた〜って感じでした。
川下りってなんて気持ちがいいんでしょう！風に吹かれて、ビルや教会や緑を眺めぼんやり しているとポワロが言っていた”灰色の脳細胞”がとけてしまいそうです。
ウオータールー ブリッジ、ブラックフライアーズブリッジ、サザークブリッジ、ロンドンブリッジ、 タワーブリッジ、とくぐり、どの橋も立派ですが、やはりこのタワーブリッジにカメラを向けてしまうのです。この先が、グリニッジです。
い〜い天気！
グリニッジに到着すると、まず目につくのがテムズ川に浮かぶカティ サーク号。
風を受けて走る姿を想像しながら近ついてみると、その姿は、まさにカティサーク---短いサーク （シュミーズ）をまとった魔女を思わせます。全盛期には中国から茶を、
のちにオーストラリアから 羊毛を運び大活躍した魔女も、いまではおとなしくグリニッジの波止場に繋がれているのです。船倉には記念の
品々、模型が展示してあります。
この小さな町、グリニッジが世界中に知れ渡っているのはなんと言っても、グリニッジ子午線 とグリニッジ平均時からなのです。この写真は地面に埋められてある、東西両半球を同時に
踏まえることのできる本初子午線。Tokyoを見つけた時はなんだかうれしくなりました。