1999年8月4日（水）18：00開演
F・へミング会 主催
曲目は前回の4月30日と同じです。
黒の衣裳に身を包み、ステージで待つピアノへゆっくりとふわふわと歩み寄るフジ子さん。
静かに左手をピアノにかけて、聴衆へ向かって軽く一礼するフジ子さん。ようこそみなさま。
なんて優雅な足どりなのでしょう。もうためいきが出ます。始めの一音をしんと静かに待つ聴衆。
椅子に腰掛け、遠くを見つめて、何か祈りを込めているようなまなざしのフジ子さん。そして、静かに曲が始まります。お母さま、フジ子さんが帰ってきましたよ。
正式な再デヴューとなる10月15日の東京オペラシティーの前売り券が発売と同時に完売となり、うれしさと少しの不安が入り混じった心境だったのでは？と思わせるような緊張感がありました。でもそんな憶測もどこへやら、やはりフジ子のピアノは語りかけてくれました。ここまで辿り着いた長い道のりを。言葉にできないことを。切々と私達に、聴かせてくださいました。暖かな励ましも。胸の熱くなるリサイタルでした。
ありがとうございます。いよいよ、大舞台が待っていますね。大空へ羽ばたいてください。思う存分、フジ子・へミングのピアノを弾き続けてください。