2000.12.20（水）18：30開演
今晩のリサイタルも完売だとか、上の階までビッシリ。私の席は１階の１６列、中央左寄り、見やすい位置でうれしい。 あたりを見回してみる。７割方女性。ステージには、背のスラリとした赤い花のアレンジ。中央にスタインウェイのピアノ、赤の四角いマットの上に椅子。６：３０−
観客の拍手に迎えられ笑顔のフジ子登場。衣装は西田氏デザインの黄、黒、紫の柄の上下（最近のお気に入り？！）暖かそうで、とても可愛らしい。黒い平らな靴、銀の髪飾り。演奏が始まった。う〜ん、これなのよね...これがフジ子なのよね！
いっきに引き込まれていく。ひとつひとつの音のぬくもりと輝き、美しさ、間のとりかた、左手低音が心地よい安定した響きを生み、右手が生き生きとうたいだす。ふたの開いたピアノのなかから妖精や花びらが舞い上がるような感覚。ひとつ弾き終えると、左手で前髪をちょっと整えたり、背中を少し丸くして再び集中するフジ子。わたしも、ふたたび目を閉じると体すべてが耳になる、、。
・プログラム ー 前半 ー
休憩 （１５分間） ー 記念にフジコ・ビールと絵葉書セットを購入
よそおい新たにフジ子登場。うわさにきく純白のドレスだ！会場にも歓声があがる。 天女が織った羽衣のような軽いふわりとした衣装！漆黒のピアノと赤いカーペットとドレスの白が、調和して、これまたキレイ！
・プログラム − 後半 −
プログラムは２番目に「小鳥に語るアッシジの聖フランシスコ」だったが、「ちょっと勉強不足なので、この次にして、今日は愛の夢にします。」とフジ子。
もちろん、聴衆はあたたかい拍手でこたえます。圧倒、圧巻の葬送曲、甘美で情感たっぷり麗しの愛の夢、堂々たる、ラ・カンパネラ。（
これらを語るに言葉はもう要らないでしょう、、。）
・アンコール
メインプログラムの中、そしてアンコールにもＣＤに収録されていない曲が入っており、そこにフジ子の意気込みが感じられて胸がいっぱいになった。観客の一人から受け取った、小さなブーケを鍵盤の上にそっと置き、「おしまい」、手をひらひらさせてステージ袖へ去っていくフジ子。フジ子さん、素敵な演奏、どうもありがとう。すばらしいクリスマス・プレゼントでした。この思い出、いつまでも大切にします、、、。
ちなみさん、今世紀最後を飾る東京でのリサイタルの感想をありがとうございました。超満員の聴衆、優雅なステージ、ちなみさんのおっしゃるとおり、フジ子のピアノ、東京文化会館に集まったファンへの素敵なクリスマスプレゼントですね！20世紀を締めくくるにふさわしい華やかなステージでした。行かれなかったファンの皆さまもきっとフジ子のステージを分かち合ってくださることでしょう！