2000年11月21日（火）18：30開演
フジ子さんのピアノのすばらしさはみんな知っているからそれ以外のこと。電車のなかで大宮が近くなると緊張してきたのがわかる。パルテノン多摩大成功のことを連れに話し、「埼玉ってどーかねー？」と心配しつつ。注：私も埼玉県人１５分前に席につく。真ん中。正面にピアノ。いい席でうれしい。後ろの席の人が「緊張してきた」と言っている。フジ子さん登場。すぐ、弾き始める。会場は咳をする人が多く（年寄りの多い歌舞伎座よりひどい）フジ子さんに対する冒涜だとムッとしたがピアノに集中することにした。坐禅の呼吸法をもって集中。全身で音を取り込んでいく。なにかしびれる感じ。大げさに言えば、いままで眠っていた脳細胞に届いたよう。生ってすごい。フジ子さんのピアノの波長って特別？ショパンの黒鍵から革命まで聴衆もやっと一体となったよう。革命が終わった時の拍手はみんな本気の拍手。いざ、始まったら涙でるかと思ったけど身体固まったままただ聴くのみ。１時間も過ぎたなんてビックリ。あっという間。休憩後 ため息 から始まるのでみんなちゃんと席についていて静かにしてくれるか心配。ため息 は無事に始まり 愛の夢 の予定を先に 葬送曲。で、次 愛の夢 いい気持ちで聴いていたのにおばかの携帯がなる。だから埼玉ってぇぇぇぇ！気を取り直して聴く。ああ、やっぱりフジ子さん！禁ＣＤしてきた甲斐があったてもん。ラ・カンパネッラは不思議と静まりかえってみんな聴いていた。これだけ聴きに来たんじゃないかと思えるほど。これはミスタッチなどなかったと思う。アンコールのハンガリアンラプソディでみんな最後と思ったのに、出てきて椅子に再びフジ子さんが座ったので「わぁ」というどよめき。フジ子さんは指でチョキをつくり「２曲弾きます」と「子犬のワルツとハンガリー舞曲」すっごいおまけ！疲れるんじゃないかという心配とうらはらに終わらないでという気持ち。でも終わってしまった。終わっても耳に音残ってるよ！身体は忘れない。そう、手紙をフジ子さんに渡そうかとカードを用意したけど言うことはありすぎるようだが、逆になにも言わなくてもいいような気がして渡さず。フジ子さん、どうもありがとう。いつものはにかんだような笑顔のお辞儀が印象的。舞台の袖に歩く時の照れているような感じも。ぜーんぶ忘れない。今日のフジ子さんのすべてをわすれない。
衣装：ベビードールのようなテントラインの多分ニット。
赤青黄のカルソンとお揃いの上下。
上着の裾にフェイクファー。
今までの感じとは違いました。
黒のながーいショール。
髪に銀のわっか。
みすなさん、大宮でのリサイタルの情報、ありがとうございます。衣裳の様子も細やかな説明で、フジ子さんのステージがよりリアルに感じられました。聴衆のルールをいろいろおっしゃる方もいますけれど、体調の良し悪しはしかたがないですよね。フジ子さんのリサイタルに集まった人々が皆、幸せな笑顔でいられますように。
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