2000年7月24日（月）紀尾井ホールにて「ニューヨーク・シンフォニック・アンサンブル」との共演がありました。曲目はリスト：ピアノ協奏曲第１番です。今日は本番とあって、緊張した雰囲気の中、ドレスに身を包んだフジ子さんはリハーサルのために午後４時、舞台に現れました。
指揮者と最終チェックです。３０年間、海外での演奏活動を経験したにもか
かわらず、とても初々しいフジ子さん。譜面を見ながら確認する指揮者に、両手を膝の上において、じっと聞いていました。
時折、テンポを指で確かめて、指揮者の合図にうなずいたり。アンサンブルの団員はどこかリラックスムードでしたが、いざ、始まると緊張の糸がピーンと張り詰めて、息を呑む思いでした。
いつものリサイタルとは違って、管弦楽団との共演には、また、独特の重厚な雰囲気があります。
通しで弾き終わり、フジ子さんは「ほっ」っとしたのか、見学していた客席に向かって、「にこ」っと微笑んで、「こんなものかしらねえ〜、、、」とでも言いたい雰囲気で、本番を前に楽屋へ戻られました。
黒のドレスに白い花の刺繍、、、ティアラが照明にキラキラと輝いて。