2000年6月24日（土）18：30
フジ子・ヘミング初出演、映画「ざわざわ下北沢」の前夜祭にて、ライブミニコンサートが東京ＦＭホールにてありました。映画関係者の下北沢に住む実行委員の人々の熱気の中、狭いホールにはいろんな世代の人たちが、まるで下北沢の街そのままに詰め掛けていました。
フジ子さんのミニライブは19：30ころから始まりました。子供のころのお祝のとき着ていた着物をアレンジした巻きスカートに、白のレースのブラウス。頭にはティアラをつけて。「続けて弾きます。」とおっしゃって、ドビュッシーの「月の光」からリストの「ラ・カンパネラ」まで、8曲ほどを途中、雰囲気を変えるように間がありましたが、一気に弾かれました。
弾き終わった後、映画の監督との短い会話があり、フジ子さんの終始照れた微笑がとても微笑ましく、監督も素晴らしい演技をほめ、また、出てくださいますか？とお誘いがありました。フジ子さんは「うふ。この映画のように少しの出演でしたら、いいですよ。最近はとても忙しくなったので、思うようにはいきませんが。」と穏やかに答えていらっしゃいました。
ミニライブの後、第二部は映画上映でした。下北沢に住む、老若男女が個性的に暮らす街、シモキタ。その雰囲気はまるで、日本のモンマルトルのよう。
酒場で歌い踊る人々、役者が人生を語り、若者の恋もまた哀愁がただよい、、、。
モンマルトルが日本にも存在する下北沢に、あの映画をとてもいい雰囲気にしていたのは、フジ子さんの言葉でした。
アンバランスな町並みの完成されていない美学がある。
なんでも物事を始めたころはバラバラだけど、だんだんとかたちが出来上がってくる。古い物と新しい物がごちゃ混ぜになって、微妙なバランスを保っている。
指揮者小澤征爾の息子もなかなかいい演技でした。
何気ない日常のひとこま、ひとこまに人間のむき出しの感情が溢れていて、下北沢のざわめきを感じました。
映画「ざわざわ下北沢」は2000年7月7日七夕に公開！